個人部門グランプリ 小泉亜希 さん

『自然とみんなの笑顔があふれる、しあわせ伝統行事“かえんそや”』

鹿児島県薩摩川内市入来町。全く縁もゆかりもないこの地にひょんなことから移住して丸5年。こんなにもみんなが笑顔になってあたたかな行事があるんだと感動し、毎年欠かさず楽しみにしている行事があります。それは3月3日女の子のための1日、ひな祭りの伝統行事です。

ここ入来町の町(まち)集落では江戸時代から続く「かえんそや」と呼ばれる伝統行事が残っています。小学生までの女の子が晴れ着を着ておめかしをし、重箱に詰めたお菓子を「かえんそや、かえんそや♪(交換しましょう)」と言いながら交換し合うのです。

女の子たちはこの日を心待ちにし、お母さんたちも子供のために晴れ着の準備やお菓子の準備に勤しみ、晴れ着を着たときの作法やお箸の持ち方なども子供に教えていきます。

そして本番の日、女の子たちはキレイに着飾ってもらいキラキラと目を輝かせて集まってきます。お菓子がたくさん詰まった重箱を持ち、女の子たちが輪になってスタンバイをすると、地域のおばちゃんたちもその輪をさらに取り囲み、女の子たちは少し恥ずかしそうな表情にも。そしておばちゃんたちが「ひなまつりの歌」を歌いはじめると、かえんそやのスタートです。

はじめはみんな遠慮がちに交換こしているのですが、徐々に慣れてきて、ワイワイみんなで交換こをします。大人たちはその様子をあたたかく見守り、地域のみんなで子供たちの成長を喜びます。

ここ2~3年は少子化の影響もあり、参加する女の子たちの地域幅を拡げ、一般の方も見学可能な形での開催となっています。しかし以前と変わらないことはただ一つ『そこにいるみんなの笑顔が自然とあふれる、しあわせ伝統行事』だということです。これからも代々受け継いでいってほしいと心から願う大切な行事です。しあわせのおすそ分けをあなたに。お待ちしてます。

岩戸神社
岩戸神社